「セーラームーン ミュージアム」明日開幕!おさBUも「すべての面で進化」と太鼓判

「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」より。(c)Naoko Takeuchi

武内直子「美少女戦士セーラームーン」の展覧会「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」の内覧会が、本日6月30日に東京・六本木ミュージアムで実施された。コミックナタリーでは展覧会の内容を詳細レポート。ネタバレを見たくない方はご注意いただきたい。

「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」は、作品の舞台である麻布十番に隣接する六本木ミュージアムで7月1日から12月30日まで開催。開幕前日となる本日の内覧会では「美少女戦士セーラームーン」の担当編集として、ファンにおさBUの愛称で親しまれる小佐野文雄氏によるギャラリーツアーも催された。小佐野氏は「2016年に開催したセーラームーン展ではいろいろ反省点がありました。グッズをきちんと整理し、もっとたくさんお見せできたらと考え、また原画も前回の30点から今回は(全期間を合わせると)180点の展示と一気に増やしております。すべての面で2016年のセーラームーン展より進化しています。それに原画は退色するので、今回の発表が最後になるかなと思っております」と今回の展覧会がパワーアップしていることを説明。カラー原画は3つに分けられた会期ごとに、60点ずつ展示していく予定だ。

エントランスには“時空の扉”をイメージした糸カーテンが垂れ下がり、そこを抜けると没入型体験シアター「セーラー・プリズム・シアター」の内部に。4.5×8mの大スクリーンに、セーラー戦士たちの映像が映し出される。シアターに置かれたセーラー戦士たちのアイテムは、今回の「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」のために作られたもの。シアター映像で一気に「美少女戦士セーラームーン」の世界に引き込まれると、次の展示「セーラーガーディアンズ・ヒストリー」コーナーがお目見え。原作第1部の「ダーク・キングダム編」から第5部の「シャドウ・ギャラクティカ編」までの名場面・名セリフの数々が、キラキラと輝く“ホログラム原稿”として壁一面を埋め尽くし、ミラーボールの光と相まってきらびやかな空間を楽しめる。

続く「コレクション展示」では、アニメシリーズ、グッズ、ステージの資料を一挙に展示。公式サイトには「過去最多の600点を超える秘蔵資料」とあるものの、実際には700点を超える数が集まったという。アニメシリーズの展示では、1992年にスタートしたTVアニメから劇場版、そして20周年プロジェクトの一環として2014年にスタートしたアニメ「美少女戦士セーラームーン Crystal」シリーズ、2023年初夏に公開される「劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』」の資料がそれぞれ壁面を彩る。「美少女戦士セーラームーンR」で幾原邦彦が切った絵コンテ、「美少女戦士セーラームーンS」で庵野秀明が担当した絵コンテなど、貴重な資料も並んだ。小佐野氏は「ルナは本当は黒猫なんですが、アニメでは紺色なんです。これは黒い猫がアニメの中を動き回ると、黒くて何がなんだか見えないからほかの色を付けようということになって。当時、『(アニメで使える色は)何色くらいあるんですか?』と聞いたら170色だと。その中からルナの色を選びました。現在も『セーラームーン』のアニメをやっておりますので聞いたところ、今は無限に色が作れるし使えると言われたんです。この30年でアニメの世界もすごく進化したんだなあと思いました」と感慨深そうに語った。

そして大きな見どころである原画展示「セーラー・クリスタル・ギャラリー」へ。武内自らがセレクトしたマンガの表紙、扉絵などのカラー原画が披露されている。原画の背景や装飾に実際の宇宙や夜景の写真を使ったり、ビーズやレースなどの素材を組み込んだりと、武内の特徴でもある実写と装飾品が組み合わさった作品もお目見え。小佐野氏は「今見てもカッコいい、美しいと思います。武内先生の色彩に関するセンスは独特で、今でも通用する。ぜひじっくり見ていただきたい」とアピールする。さらに過去の原画だけでなく、今回の展覧会のために描き下ろした新作原画も大きく飾られた。

特設ショップはアートディレクターの五十嵐LINDA渉氏により、「WINDOW SHOPPING」をコンセプトにデザインされた。五十嵐氏はショップの内装に加え、一部商品の開発も手がけている。またカフェも併設され、セーラー戦士や作中に登場するアイテム、セリフをモチーフにしたオリジナルメニューが登場。9月10日からは新メニューが追加される予定だ。

「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」の前売り券は、イープラスにて発売中。当日券はイープラスまたはミュージアムの窓口で、館内の滞留人数に余裕がある場合のみ販売する。

「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」

会期:2022年7月1日(金)~12月30日(金)
Vol.1:7月1日(金)~9月4日(日)
Vol.2:9月10日(土)~11月6日(日)
Vol.3:11月12日(土)~12月30日(金)
休館日:9月5日~9日、11月7日~11日
時間:10:00~18:00(最終入場17:30)
場所:東京都 六本木ミュージアム
前売料金:一般2000円、中学・高校生1200円、小学生600円
当日料金:一般2200円、中学・高校生1400円、小学生800円